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2020年02月14日

イクコクサカさん/彫刻家

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私は仙台出身在住の彫刻家で、イクコクサカ と申します。
この度、素敵なサイトで自己紹介する機会をいただき、ありがとうございます。
私の活動と夢を書かせていただきます。

◆彫刻を始めたきっかけ・創作活動◆
私が石を素材とした彫刻を創作し始めたのは、地元大学での恩師、彫刻家の佐藤淳一先生(東北生活文化大学 生活美術学部長)との出会いがきっかけです。画家である父のもとで育った私は、もとは絵画を志しておりましたが、全身全霊で向き合わないとなかなか形にならない石の彫刻は、若くエネルギーある私にはとてもやり甲斐あるもので、すぐに夢中になりました。
卒業後は仙台の東北大学病院の「救命救急と医療安全の碑」、山形県米沢市にある、東北で最初の民間の知的障害者施設である万世福祉の里松風園「未来への種子」、「仙台市立台原中学校創立40周年記念モニュメント」を設置した他、国際彫刻シンポジウムにも参加し、創作してまいりました。

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私の創作テーマは「生命礼賛」です。
この世に生まれて、人生で様々な体験をできる私たちは、一人ひとりが尊い存在です。
この一度きりの人生を祝福し、ひとびとを元気づける彫刻を創作しております。
   
近年は、お医者様、経営者様から、表現されたいことをじっくりとヒアリングして創作する、オーダーメイド彫刻のご依頼を多くいただいております。石の彫刻は、クライアント様の思いをかたちにして末永く大切な方々に伝え続けることができますし、設置する空間の格調をさらに高め、心地良いものにすることができます。

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◆亜鉛版の彫刻のこと◆
石の他にもう一つ、私が折に触れて素材としているものに亜鉛板(トタン)があります。私がそれを用いるようになったのは、15年ほど前、鹿児島県にある知覧特攻平和会館で「千人針」を見て本当に感動し心打たれたからです。
 (千人針とは、戦地に旅立つ愛しい大切な男性に、女性が武運長久の祈りを込めて、白いさらしに赤い糸でたくさんの縫い目をつけたお守りです。)

古代より彫刻には、モデリング(塑造)、カーヴィング(彫造)、キャスティング(鋳造)の三つの手法があります。私は長い間「念を込めて」彫る制作をしてきましたが、「念を込めて」縫われた「千人針」を見て「ソーイング・縫い留めること」は新しい彫刻の手法になるのではないかと考えています。針穴を開けた亜鉛版を縫い留めるのには、植物界では一番エネルギーが高いと言われている麻の太い糸を自分で染めて用いています。

東日本大震災以後は特に、水平に寝ている亜鉛版を「縫い留め」てかたちを立ち上げることが「再生」を象徴するものにも思えて、この創作にも力を入れております。女性彫刻家として「ソーイング・縫い留める」手法での彫刻の可能性を追求し続けたいと思っています。

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◆作家の応援・ブログ「みんなの学び場美術館」◆
私の人生の転機は、39歳での結婚と40歳で初出産でした。当時は、東日本大震災の2ヶ月半後で、多くの命が失われたあとの新たな生命の誕生を体験し、私も限りある命を今、精一杯生きていかなければという思いを新たにしました。
娘を母乳で育てるのに、彫刻制作を休まざるを得なくなったときに、ある方が同業の作家たちにインタビューしてブログに掲載してみたら?と提案してくださいました。
これまで私を育ててくださった美術界への恩返しができて、作家それぞれの創作の思いを伝えて応援することができるのは素晴らしいことだと思い、早速、出産直後の里帰り中に、素敵な作品を創る後輩の作家に電話して、インタビューをスタートさせました。
義母と同居する自宅に戻ってからも、授乳の合間をぬって2人目、3人目とインタビューを続けました。のってくると3時間近くお話してくださる作家様もいて、その間、義母に娘をみてもらうよう度々お願いするのはなかなか勇気がいりましたが、それでもお陰様でインタビューと文章起こしを続けるうちに、これまでに紹介した作家は70名を超え、ブログの掲載回数も300回を超えました。
その時その時、精一杯やれることを続けてきた結果、応援してくれる仲間が少しずつ増えてきたことも、とてもありがたいことです。

私の夢は、この作家インタビューを出版し、作家とファンの橋渡しができる本にすること、その先に東日本大震災の被災地宮城にこれまで紹介してきた作家たちの作品と、その制作の思いを両方伝える美術館を設立することです。その美術館には、本当に頑張っていて輝いている作家がより活躍できるようになるためのアカデミーの機能も備えたいです。


◆お子様を授かりたい女性に向けた彫刻『ミロワール』◆
私のもう一つの夢は、お子様を授かりたい女性を彫刻で応援することです。
私が出産してから、私の周りに望んでいながらもまだお子さんを授かっていない方が、実は多くいらっしゃるということがわかってきました。
高齢出産で子供を授かった私が、彫刻でそんな女性たちを応援したいと考えて創作したのが『ミロワール』「聖母」という作品です。この考えに共感し、長い妊活の期間を乗り越えて子供を授かり幸せになっている女性達が、仲間として集まってくれました。私達が一丸となって応援いたします。

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※『ミロワール』とはフランス語で「鏡」を意味する言葉です。鏡に映る「もう一人の私」をイメージしました。女性として生まれてきた私たちには母になる力が既に備わっています。その力が引き出され、あなたが1日も早く「母」というもう一人の自分に出逢うための一助となれば幸いです。


◆感謝を込めて◆
私は、自分の心に忠実に、閃きがあったらいつでも作品を生まれ変わらせる潔さも持ち合わせていたいと思っています。
本当に頑張っている人を応援し、そして私自身の夢も実現してまいります。

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【プロフィール】
1970年11月14日(いい石の日)生まれ
夫、娘(8歳)、義母との4人暮らし
2008年〜 公益社団法人 宮城県芸術協会会員
2009年〜 河北美術展 招待作家

IKUKO KUSAKA ホームページ http://www.k-195.com/
ブログ「みんなの学び場美術館」 https://ameblo.jp/mnbb-art
プロフェッショナルーマン・ブログ https://ameblo.jp/koukenmind
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連絡先 k-1114@k-195.com

尊敬する人・好きな人
岡本太郎さん、コシノジュンコさん
人の役に立つこと、社会に貢献することで心豊かに生きている人

投稿者 green_heart : 2020年02月14日 09:24

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