あなたの街の素敵な女性たちを一人ずつご紹介しています。

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2006年06月19日

Mikiさん/二胡奏者

今月は、二胡奏者のMikiさんをご紹介します。

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【 プロフィール 】
今井美樹(いまいみき)
E-mail: alpha@ch.ciao.jp
URL: http://alpha.ciao.jp

【経歴】
下関市出身、周南市に育つ。
上海音楽学院民楽系に国費留学。
帰国後は後進指導、ソロ活動及び南米のハープ・アルパとのユニット“ALPHA”として活動。

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■ 二胡との出会い
よく尋ねられるのですが、自然に、いつの間にかそばにいた、そんな存在です。
それはまったく男女の恋愛関係のようなものといってもいいかもしれません。
二胡を好きな理由や、問題点も、なにか割り切れるような事情では片付かない…
それが私と二胡、そして音楽の関係のようです。

私の25歳までの生活といえば、部活に燃える高校生活を送り、
キャピキャピ女子大生の時代を過ぎ、お気楽なOLをしておりました。
それが突然、二胡が自分の世界をまとわりつくような感覚を覚え、
自分の選択で人生を背負うつもりで仕事をやめ、留学に踏み切りました。

留学してからは、自分の能力やモチベーションとの戦いでした。
私の留学した上海音楽学院は、幼いころから英才教育を受けてきた、
若く才能ある人々が集まる芸術大学です。
その中で言葉の問題や、様々な不安を乗り越えられたのは、
同じ志を持って集まった全世界からの留学生達との出会い、
そして共に音楽を学ぶ中国人学生達からの手助けでした。

■ 中国での生活
やっと語学力には自信がつき始めたけれど、まだ演奏でやっていく心構えができていない頃、
留学を終える時期を迎えてしまいました。
この、ある意味岐路であった時期に、お師匠の紹介で音楽通訳の仕事をいただきました。
これは、日本のレコード会社が中国でレコーディングする際の、ブッキング、
プロデューサーやオーケストラ団員との通訳などを担当する、大変重要な仕事でした。
経験のない私は沢山の失敗をしましたが、ここで関わった専門分野の方々から、
音楽に関わる上で、そして仕事をしていく上で、とても大切なものを教えていただきました。
これが奏者なり他の仕事なり、とにかくプロとして仕事をするということを意識し始めた、
大きなきっかけであったと思います。

■ 出会いの点と点をむすんで…
今までを振り返れば、出会いによって精神的にもしくは行動として何かが起こり、
出会いによって違うものが生まれ、出会いによって世界が広がった、
私の場合は、ただそれだけで今、二胡という楽器を演奏している気がします。
これから私ができることといえば、同じように出会いによって、
中国の文化や音楽のすばらしさ、そして私が関わった人々から受け継いだ大切なものを
また伝えていくこと、だと思っています。

ここ数年、故郷山口で演奏させていただく機会が増え、
帰省の度にまるでまた留学でもしているかのような刺激的な感覚に陥ることがあります。
故郷はいつも、私達より何歩も先でそっと私達を見守り、育て、
送り出してくれているのですね。
山口県と、山口の素敵な方々に謝謝!!

投稿者 green_heart : 12:45 | コメント (1)